ハッピーメールの女性にシャワーの隙に1万円盗まれた

トラブル回避

「まさか自分が」と思っていた

その日、
自分は少し浮かれていた。

ハッピーメールでやり取りしていた女性と、
実際に会うことになったからだ。

年齢を重ねると、
「誰かと会う」というだけで、
少し特別になる。

若い頃みたいに、
自然に恋愛が始まるわけじゃない。

だから、
マッチングアプリや出会い系で、
実際に会えるというのは、
それだけで少し嬉しい。

今思えば、
警戒心が下がっていた。


待ち合わせした女性は普通だった

相手は、
写真とそこまで大きく違わなかった。

普通に話す。

普通に笑う。

変な違和感もない。

だから余計に、
安心してしまった。

「危ない感じの人」
ではなかった。

むしろ、
どこにでもいそうな女性だった。

これが、
後から地味に怖かった。


部屋に入った時点で、少し緊張していた

ホテルに入る時、
少しだけ緊張していた。

でも、
人間は都合よく考える。

「まあ大丈夫だろう」

「変なことは起きないだろう」

そう思ってしまう。

財布も、
カバンの中に普通に入れていた。

この時点で、
たぶん油断していた。


シャワーを浴びている数分だった

「先シャワーどうぞ」

そう言われて、
自分は先に浴室へ入った。

時間にすると、
数分だったと思う。

でも、
その数分で十分だった。

部屋へ戻る。

少し空気が違う。

人間って、
何かがおかしい時、
先に“感覚”が反応する。

でもその瞬間は、
まだ確信できない。


財布の中の1万円が消えていた

財布を見る。

違和感がある。

確認する。

1万円札がなくなっていた。

最初、
理解できなかった。

「え?」

という感じだった。

人間、
本当に予想外のことが起きると、
怒る前にフリーズする。

頭の中で、
状況整理が始まる。

「使ったっけ?」

「勘違いか?」

「元から入ってなかった?」

でも、
感覚的に分かっていた。

たぶん、
盗られている。


空気が一気に変わった

そこから、
部屋の空気が変わった。

さっきまで普通だった会話が、
全部不自然に見えてくる。

笑顔。

仕草。

視線。

全部、
疑わしく感じる。

でも、
決定的証拠はない。

ここがキツい。

完全に黒とも言い切れない。

でも、
かなり黒い。

あの、
「確信に近い違和感」
は独特だった。


怒りより、虚しさが来た

不思議だった。

もちろん腹は立つ。

でも、
それ以上に虚しかった。

「何やってるんだろう」

という感情が強かった。

1万円そのものより、
“人を信用した自分”
が少しダメージを受けた。

出会い系って、
結局、
知らない人同士だ。

プロフィールも、
写真も、
年齢も、
本当か分からない。

そこに、
一瞬だけ“恋愛っぽさ”が混ざる。

だから人は、
普通より警戒を下げてしまう。


出会い系には「現実」がある

SNSでは、
出会い系は簡単そうに見える。

すぐ会える。

可愛い人と繋がれる。

恋愛できる。

でも現実は、
そんな綺麗じゃない。

もちろん、
普通の人もいる。

真面目な人もいる。

でも、
警戒心が低い男性を狙う人も、
確実に存在する。

特に、

  • ホテル
  • 財布
  • シャワー
  • 飲酒

この組み合わせは危ない。

あとから考えると、
典型的だった。


人は「孤独な時」に判断を間違える

今振り返ると、
一番危なかったのは、
お金じゃない。

“孤独な状態”だったことだ。

孤独な時、
人は正常な判断力が落ちる。

誰かに会いたい。

触れ合いたい。

認められたい。

その感情が、
警戒心を鈍らせる。

これは本当にある。

だから、
出会い系の危険って、
単なる犯罪だけじゃない。

“感情の隙”を突かれることなんだと思う。


1万円より高い授業料だった

正直、
1万円は痛かった。

でも、
もっと大きかったのは、
「知らない相手を簡単に信用しすぎない」
という現実を学んだことだった。

世の中には、
優しい人もいる。

でも、
利用してくる人もいる。

特に、
孤独そうな人間は狙われやすい。

それは少し悲しい。


今なら分かる

今なら分かる。

本当に大事なのは、
“モテること”でも、
“すぐ会えること”でもない。

安心できる相手かどうか。

そこだった。

逆に言えば、
安心感のある人間関係って、
かなり価値が高い。

年齢を重ねるほど、
それを感じる。


出会い系を使う人へ

もし今、
出会い系を使っているなら、
最低限、
財布とスマホだけは気をつけたほうがいい。

特に、

  • シャワー中
  • 睡眠中
  • 飲酒後

ここは危険。

「自分は大丈夫」
と思ってる時ほど危ない。

自分もそうだった。


あの日の帰り道をまだ覚えている

帰り道。

夜風が少し冷たかった。

コンビニの灯りだけが妙に明るい。

財布の中をもう一回見た。

やっぱり、
1万円はなかった。

でも、
たぶん失ったのは、
お金だけじゃなかった。

少しだけ、
人間不信みたいなものも増えた。

それでも、
人はまた誰かを求める。

孤独だからだ。

たぶん、
それが人間なんだと思う。

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