ハッピーメールの女性と快活クラブに行き、ずっと隣同士だった夜

やり取り実録

ハッピーメールで知り合った女性と、快活クラブへ行ったことがある。

今思えば、かなり不思議な時間だった。

普通なら、
「ご飯を食べる」
「居酒屋へ行く」
「カフェへ行く」
みたいな流れになる。

でも、その日は違った。

夜だった。
お互い少し疲れていて、
「どこ行く?」
みたいな空気になり、
なぜか快活クラブへ向かうことになった。

最初は、
「まあ、漫画でも読むのかな」
くらいに思っていた。

でも実際は、
ほとんど漫画なんて読まなかった。

ただ、隣同士にいた。

それだけだった。

快活クラブ特有の、
あの半分暗い空間。

静かな空調音。

遠くから聞こえるドリンクバーの氷の音。

個室ブースの閉鎖感。

あの空気って、
普通の店とはかなり違う。

時間感覚が曖昧になる。

しかも、
向かい合うわけじゃない。

隣同士。

これが妙に距離感を変える。

真正面より、
横並びのほうが人間は警戒しにくい。

だからなのか、
会話も少しずつ自然になっていった。

最初は、
他愛もない話だった。

仕事。

疲れ。

最近のこと。

恋愛。

マッチングアプリ。

なんでハッピーメールを使ってるのか。

そんな話を、
ダラダラ続けていた。

でも、
途中から会話が途切れる時間も増えていった。

普通なら、
沈黙って気まずい。

けど、
快活クラブは違う。

沈黙が成立する。

個室の狭さと、
暗さと、
「何もしなくてもいい空気」が、
妙に人を落ち着かせる。

だから、
無言でも成立する。

スマホを見る時間もある。

ぼーっとする時間もある。

飲み物を取りに行く時間もある。

なのに、
なぜか帰らない。

たぶん、
お互い少し孤独だったんだと思う。

恋愛というより、
「誰かの隣にいたい」
みたいな感覚。

大人になると、
これが意外と難しい。

学生時代みたいに、
意味もなく誰かと長時間一緒にいることが減る。

社会人になると、
全部に目的が必要になる。

仕事。

会食。

打ち合わせ。

恋愛。

効率。

コスパ。

タイパ。

でも、
あの夜は違った。

何も生産

ハッピーメールの女性と快活クラブに行き、ずっと隣同士だった夜。3900文字、見出しも

ハッピーメールの女性と快活クラブに行き、ずっと隣同士だった夜

「どこ行く?」から始まった微妙な空気

ハッピーメールで知り合った女性と会った日のことを、今でもたまに思い出す。

その日は特別うまくいったわけでもない。

かといって、
完全に失敗したわけでもなかった。

ただ、
妙に記憶に残っている。

待ち合わせは夜だった。

お互い少し疲れていた。

年齢を重ねると、
「会うだけで体力を使う」
みたいな感覚が出てくる。

若い頃みたいに、
テンションだけでは動けない。

だから最初から、
少し静かな空気だった。

居酒屋へ行く感じでもない。

カラオケでもない。

映画でもない。

歩き回る気力もない。

「どこ行く?」

そんな曖昧な会話をしたあと、
なぜか快活クラブへ向かう流れになった。

今考えると、
かなり不思議な選択だったと思う。

でも、
その時は自然だった。

快活クラブ独特の空気

快活クラブって、
普通の店とは空気が違う。

半分ネットカフェで、
半分避難所みたいな感じがある。

少し暗い照明。

静かな通路。

ドリンクバーの機械音。

ブースの閉鎖感。

漫画の匂い。

エアコンの風。

全部が、
「ここでは長時間ダラダラしてもいいですよ」
と言っているような空間だった。

しかも、
あの空間は時間感覚を壊す。

時計を見なくなる。

外の世界から切り離される。

だからなのか、
変に気を遣わなくなっていく。

恋愛モードというより、
「同じ空間で休憩している人たち」
みたいな感じだった。

向かい合うより、隣同士のほうが近い

その日は、
ずっと隣同士だった。

これが不思議だった。

向かい合うと、
人は相手を意識する。

視線。

表情。

リアクション。

沈黙。

全部が気になる。

でも、
横並びだと違う。

視線がぶつからない。

無理に話さなくていい。

だから、
逆に自然になる。

これはたぶん、
カウンター席の居酒屋にも近い。

横並びには、
独特の安心感がある。

最初は、
お互い少し距離を取って座っていた。

でも、
時間が経つにつれて、
少しずつ近くなる。

肩が触れそうな距離。

でも、
完全には触れない。

その微妙な空気が、
妙にリアルだった。

会話は恋愛というより「人生」だった

話した内容も、
いわゆる恋愛トークだけではなかった。

仕事。

疲れ。

人間関係。

孤独。

年齢。

将来。

なんでマッチングアプリをやっているのか。

そんな話を、
途切れながら続けていた。

途中で沈黙も増えた。

でも、
快活クラブでは沈黙が成立する。

漫画を読むふりもできる。

スマホを見ることもできる。

飲み物を取りに行ける。

空白の時間をごまかせる。

だから、
普通のデートより楽だった。

逆に言うと、
恋愛としては曖昧だった。

お互い、
ガツガツしていなかった。

たぶん、
「誰かといたい」
という気持ちのほうが強かったんだと思う。

大人の孤独は静かに積もっていく

若い頃は、
孤独をごまかせる。

友達も多い。

飲み会もある。

勢いもある。

でも、
年齢を重ねると違う。

仕事が終わったあと、
急に静かになる。

スマホだけが光っている。

部屋も静か。

誰とも話していない日もある。

そういう孤独って、
派手じゃない。

静かに積もる。

だから、
ハッピーメールをやっている人たちも、
単純に遊び目的だけじゃない気がする。

もちろん、
そういう人もいる。

でも実際は、
「ひとりが続きすぎた人」
もかなり多い。

その女性も、
どこか疲れていた。

でも、
無理に明るく振る舞っていた。

大人って、
そういう演技がうまい。

快活クラブは「逃げ場」みたいだった

途中で、
「終電どうする?」
みたいな話にもなった。

でも、
なぜかすぐ帰る空気にならなかった。

快活クラブって、
帰らなくても成立してしまう。

あの空間は、
現実から少し逃げられる。

外へ出れば、
また普通の日常に戻る。

仕事。

年齢。

孤独。

将来。

全部また始まる。

だから、
少しでも長く、
あの空間にいたかったのかもしれない。

恋愛未満の時間が、一番記憶に残ることもある

結局、
その女性とどうなったかと言われると、
そこまで大きな進展はなかった。

付き合ったわけでもない。

運命的でもない。

でも、
なぜか記憶には残っている。

たぶん、
「ずっと隣同士だった」
という感覚が強かったんだと思う。

人間って、
派手な出来事より、
妙に静かな時間のほうを覚えていたりする。

夜の快活クラブ。

暗いブース。

横並び。

沈黙。

スマホの光。

ドリンクバーの音。

あの空気だけ、
今でも妙に残っている。

あの夜、たぶん求めていたのは恋愛だけじゃなかった

今思う。

あの日、
求めていたのは、
恋愛だけじゃなかった。

安心感。

存在感。

隣に誰かいる感覚。

それを求めていた気がする。

大人になると、
「好き」だけでは動けなくなる。

疲れもある。

現実もある。

過去もある。

でも、
それでも誰かの隣にいたい夜はある。

快活クラブで、
ただ長時間隣同士だった夜は、
そういう夜だった。

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