はじめに
40代だった私は、仕事以外で女性と知り合う機会がほとんどなかった。
職場では恋愛につながる出会いはなく、休日も一人で過ごすことが増えていた。
そんな中、試しに始めたのがハッピーメールだった。
何人かとメッセージをやり取りする中で、一人の女性と自然に会話が続いた。
「今度、お昼でも食べませんか?」
そう送ると、意外なほどあっさりと返事が来た。
「いいですよ。」
こうして、私にとって初めてのデートが決まった。
待ち合わせの日
約束したのは休日の昼。
少し早めに家を出て、待ち合わせ場所へ向かった。
初対面ということもあり、少し緊張していた。
「ちゃんと会えるだろうか。」
「写真と違ったらどうしよう。」
そんなことばかり考えていた。
約束の時間より少し前に到着すると、女性はすでに待っていた。
「こんにちは。」
お互い少しぎこちない笑顔だった。
それでも挨拶を交わした瞬間、不思議と緊張が少し和らいだ。
最初の食事は回転寿司
豪華なレストランではなく、選んだのは気軽に入れる回転寿司だった。
高級なお店だと、お互い気を遣ってしまう。
その点、回転寿司なら自然体で話せると思った。
席に座ると、
「何が好きですか?」
「私はサーモンが好きです。」
そんな何気ない会話から始まった。
好きな食べ物。
休日の過ごし方。
仕事のこと。
子どもの頃の思い出。
話題は次々と変わっていった。
思ったより会話が続く
メッセージだけでは分からなかった相手の雰囲気が見えてきた。
よく笑う人だった。
話すだけではなく、人の話を聞くのも上手だった。
私は少し安心した。
「会って良かった。」
そう思えた。
プロフィールだけでは伝わらない空気感は、実際に会わないと分からない。
そのことを改めて感じた。
食事のあとはどうする?
寿司を食べ終えると、女性が言った。
「このあと少し歩きませんか?」
もちろん断る理由はない。
近くをゆっくり歩くことにした。
買い物をしたり、公園を歩いたり、カフェで休憩したり。
特別なことをしたわけではない。
それでも、一緒に過ごす時間はあっという間だった。
距離が少し縮まる
歩きながら話していると、お互い少しずつ本音が出るようになった。
仕事の悩み。
将来のこと。
休日の過ごし方。
好きな映画。
旅行の思い出。
自然に話題が広がっていく。
「また会ってもいいかな。」
そんな気持ちが、お互いに少しずつ芽生えていたように思う。
初対面だからこそ気を付けたこと
私は意識していたことがあった。
無理に距離を縮めようとしないこと。
相手の話を最後まで聞くこと。
時間を守ること。
相手が嫌がる話題を無理に続けないこと。
そして、帰りたい雰囲気を感じたら引き止めないこと。
今思えば、こうした当たり前のことが大切だった。
第一印象は本当に大事
初対面では第一印象が大きい。
清潔感のある服装。
落ち着いた話し方。
笑顔。
店員さんへの接し方。
そうした何気ない部分を相手はよく見ている。
恋愛経験より、人としての振る舞いの方が印象に残るのではないかと感じた。
帰る時間
気付けば夕方になっていた。
駅まで一緒に歩き、
「今日はありがとうございました。」
と、お互いに笑顔で挨拶をした。
無理に次の約束を取り付けることはしなかった。
帰宅してから、
「今日は楽しかったです。」
とメッセージを送ると、
「私も楽しかったです。またご飯に行きましょう。」
と返信が来た。
その一文を見て、ほっとしたことを今でも覚えている。
初デートで学んだこと
この日をきっかけに思ったことがある。
初デートは特別な場所へ行く必要はない。
高級レストランでなくてもいい。
高価なプレゼントも必要ない。
大切なのは、一緒にいて自然に笑える時間を作れるかどうかだ。
その意味では、回転寿司という選択は私たちに合っていた。
気軽に食べられ、会話もしやすく、お互いに緊張し過ぎずに済んだからだ。
ハッピーメールで感じたこと
ハッピーメールを利用して感じたのは、利用者の目的は本当にさまざまだということだった。
恋人を探している人。
友達から始めたい人。
食事を楽しみたい人。
まずは話してみたい人。
相手を決めつけず、一人ひとりと向き合うことが大切だと感じた。
40代だからこそできたデート
20代の頃なら、もっと格好をつけようとしていたかもしれない。
高い店を予約したり、無理をして背伸びをしたり。
しかし40代になると、自然体でいられることの方が大切だと分かった。
無理をして続く関係より、素の自分でいられる関係の方が長続きする。
この日のデートは、それを教えてくれた。
まとめ
私にとって、ハッピーメールでの初デートは回転寿司から始まった。
豪華な演出は何もなかった。
しかし、気軽な食事と何気ない会話のおかげで、お互いの人柄を知ることができた。
恋愛は特別なイベントの積み重ねではなく、小さな会話や笑顔の積み重ねなのかもしれない。
もしこれから初デートを迎える人がいるなら、無理に背伸びをする必要はない。
相手を尊重し、自分らしく過ごすこと。
その姿勢こそが、次につながる一番の近道だと、私はこの経験から学んだ。


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