10年以上、同じアプリを使い続けるというのは、ある意味で信頼の証かもしれない。
『株式会社アイベック』が運営する『ハッピーメール』は、日本では老舗の出会い系サービスだ。登録者数も多く、地方でも人がいる。実際、出会えたこともある。メッセージのやり取りを重ね、実際に会った女性もいる。
それでも――
「本当に好きになった女性」はいなかった。
これはアプリが悪いのか。それとも自分の問題なのか。
① 出会える=好きになれる、ではない
出会い系は、会うまでのスピードが早い。
プロフィールを見て、メッセージを送り、条件が合えば会う。
だが、「会えること」と「好きになること」は全く別の次元だ。
好きになるには、
・時間
・相手の背景を知るプロセス
・自然な積み重ね
・偶然性
が必要だ。
出会い系は効率的だが、その効率性が“感情の熟成”を飛ばしてしまうことがある。
② 条件検索の限界
年齢、地域、趣味、写真。
フィルターをかければ理想に近い相手は見つかる。だが、理想条件に近い=心が動く、ではない。
10年以上使っていると、プロフィールを見るだけで「だいたい分かる」ようになる。
この“慣れ”が問題かもしれない。
新鮮味が薄れ、期待値が下がる。
そして、感情よりも“判断”が先に来る。
恋愛は本来、理屈を越える部分がある。
③ 出会いの構造が与える影響
ハッピーメールは、良くも悪くも「目的が明確な人」が多い。
・すぐ会いたい
・条件重視
・短期的関係
そういう空気がある。
もちろん真剣な人もいる。だが、アプリの空気感は利用者の心理に影響する。
「まずは会ってみる」
「合わなければ次」
この繰り返しは、感情の深掘りを浅くする可能性がある。
④ 本当に好きになる条件
振り返ると、自分が本当に好きになった女性は、アプリ経由ではなかった。
偶然の会話。
長い時間の共有。
小さな出来事の積み重ね。
出会い系では、それを“短期間で再現”しようとする。
だが、感情は短縮できない。
⑤ それでも10年使った理由
それでもやめなかった。
なぜか。
・可能性がゼロではない
・孤独な夜に誰かと繋がれる
・希望を持てる
アプリは「恋愛の完成形」ではなく、
希望を保つ装置なのかもしれない。
⑥ 本当に好きになる人はどこにいるのか
10年使っても見つからないなら、
場所が違うのかもしれない。
出会い系が悪いわけではない。
ただ、「好きになる」という現象は、
効率
条件
合理性
とは別のところで生まれる。
むしろ、非効率な時間や偶然の積み重ねの中にある。
結論:アプリは入口、答えではない
ハッピーメールで出会えなかったわけではない。
だが、本気で好きになった相手はいなかった。
それは失敗ではない。
アプリは入口だ。
感情を保証する装置ではない。
もしあなたが同じように感じているなら、
「好きになれない自分」を責めなくていい。
本当に好きになる相手は、
検索条件ではなく、
時間の中で見つかる。
10年という時間は無駄ではない。
ただ、次は“出会い方”を変えるタイミングかもしれない。


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